「ジズ(Ziz)」
主にユダヤ伝承に登場する巨大な鳥。空の王であり、また鳥類を庇護する王であるという。レヴィアタンやベヒモスと並び神が5日目に創造した生き物であり、終末の時に神が信徒にふるまう料理の材料の一つでもあるとされる。
シムルグやアンズー、フェニックスなどに関連している。
また、角のようなものが生えた前足の無いヒポグリフのように描かれたりすることもある
聖書においても登場するが、正体は明らかではない。単に誤訳とされることも多い。
ユダヤ教の古典的な文献に登場する「アガダー」によれば、この鳥が
深い湖、あるいは海*1に降り立っても、その水はこの鳥の足を覆うばかりで、鳥の頭は天に叩きつけられるほど高くにあった。また、羽根は太陽を覆い隠すほどに巨大であり、大地にとって耐えがたいほど激しい南の嵐を遮るという。さらにある時ジズの卵が地面に落ちて割れると、その卵から出た液体は60の都市を水浸しにし、その衝撃で300本の杉を粉砕したとされる。 「巣の息子」とも呼ばれているが、これはジズの雛鳥が母鳥によって孵化されることなく殻から抜け出し、いわば巣から直接飛び出してくるからである。ほかの別名には「天空の歌い手(レナニン:Renanim)」や「先見者(セクウィ:Sekwi)」などがある