「レヴィアタン(Leviathan)」はユダヤ・キリスト教の伝承に登場する架空の生物である。名前の意味は「曲がりくねったもの」。
とてつもなく巨大な魚や蛇、鰐や鮫、鯨として描かれることが多い。また、ティアマトやクラーケンと混同される場合もある。
イスラム教においては世界を支える巨魚
*2として伝わっている。
その強大さはすさまじく、「旧約聖書」におけるヨブ記41章は全編にわたってこの幻獣について記されている。
詳細*3は注釈に任せるが、それによると。
・石や鉄、青銅による武器を無力化する
・口から火を吐き、海を油の入った鍋のように煮えたぎらせる
・身を起こせば勇士であろうと慌てふためき、二度と立ち向かえない
などなどほぼ言ったもん勝ちレベルの強さを誇る。
ユダヤの伝承では海の王であり、また魚(海に住むもの一般)類を庇護する王であるという。ジズやベヒモスと並び神が5日目に創造した生き物で、審判の日に神がこれらを滅ぼし、義人(敬虔な信者)へ振る舞うという。
またあるいは神は彼らを直接滅ぼすのではなく、レヴィアタンとベヒモスと四つに組ませ、互いを殺し合わせることで義人へ振る舞うのだとも言われる(この場合ジズは省かれる)。
ほかの伝承によればレヴィアタンは雌であり、本来は番となる雄が居たが、繁殖してレヴィアタンが世界を覆うことを恐れたヤハウェが雄のレヴィアタンを殺し、代わりに雌のレヴィアタンを不死身にしたという。また、別の伝承ではもとはベヒモスとレヴィアタンは一対の番だったが、ヤハウェが繁殖しないように二頭を陸と海へ引き離したとも言われる。
またジズ君ハブられてる……
グノーシス主義では宇宙を取り巻く世界蛇の役割を果たしており、ウロボロスと類似している。
マンダ教では闇の王「ウル」と同一視されている。が、これは単にレヴィアタンという言葉を「大いなるもの」ほどの称号として添えているに過ぎないとも考えられる。
マニ教の文献である「巨人の書」によれば、堕天使シャフミザード(シェミハザ)の息子たちによって、その勝利を誇るために殺されるという。